俺マン2022
2022年良かったマンガです。
年内刊行縛り。
『黄泉のツガイ』/荒川弘
おもしれ〜〜勢力図も分からない状況で展開飛ばし気味感はあるけど、各キャラが何を拠り所(信条)にしてるかがうっすら描かれている。
黄泉のツガイ、読む前は(""男と女""という意味合いでの)ツガイだと思ってて、荒川弘大丈夫か……?と思ってたけど何の問題もなかった(インターネットに毒されすぎ)
— 寸々 (@kopi2ruwak) 2022年10月7日
タイトル回収で男女のツガイエンドだったらどうしよう。
『ビバリウムで朝食を』/道満晴明
前作で21エモンを意識しつつ、今作ではついにドラえもんにガッツリ手を出してて思わず笑ってしまう。氏特有のギャグとメランコリックとシリアスと友情あたりを一緒くたにしてしまう道具として、ドラえもんを持ち出したらそりゃあ都合が良すぎるのよ。
2022年もスーサイド・パラベラムの続報はなかった。
『天幕のジャードゥーガル』/トマトスープ
成り上がりモノとしての分かりやすいフックを持たせつつ、『やめろーッ!「知」は人を傷付けるための道具じゃねえ!俺と知バトルで勝負だ!!』みたいな(本当?)、後宮百合バトルが見れそうな予感もして楽しみ。
冒頭で拙作を紹介していただいていました。ありがとうございます!
— トマトスープ (@Tsoup2) 2022年8月21日
『ペルセポリス』まさにジャードゥーガルの絵作りの段階で強く意識した作品の一つで、私も大好きです。
『ハビビ』知らなかったので、読んでみたい…! https://t.co/nTw7gLt8s5
ダンピアから絵柄を変えて、しかもサトラピをリスペクトしてるの偉すぎる。
『君に会いたい』/売野機子
インターネットから消えてしまった売野先生が、今描くからこそ大きな意味合いを持つマンガだ。これはオタクが現実の人間の感情を好き勝手に推し量るやつですが、社会やインターネットでの「生き辛さ」が練り込まれているように読めて、それでいて今まで以上に優しい物語で、今まで以上に抱きしめたくなるマンガだよ。
売野先生は漫画も人柄も「「世界の優しさ」を信じる純粋さ」みたいなのが感じられてそこが本当に好きだったし、だからこそツイッターからいなくなってしまったのかな〜とも思うが 今はこうしてfavologに残ったlovery tweet群を眺めることしかできない(エ…キモ………) pic.twitter.com/JY778bVbKw
— 寸々 (@kopi2ruwak) 2022年1月26日
キショ!
onBLUEで始まった新連載も楽しみ!ついに商業BL誌で連載か…と思ったら売野Twitterそのものみたいな話になっとる!!!!!!!
onBLUE買ってインターネット・ラヴ読んだ!!これ売野先生の実体験だ!!!Gちゃんツイートマジで好きだったから嬉しくなっちゃった pic.twitter.com/ZJm3qgBDPQ
— 寸々 (@kopi2ruwak) 2023年1月3日
Gちゃんシリーズのツイート見たい人は言ってください。Favologに残ってるので。
『ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ』/いしいひさいち
ののちゃんを読んでいた頃から吉川ロカというキャラについて薄々認知はしていたけど、「サクセスストーリーのオモテとウラの女女関係」として一本お出しされると物凄い食らってしまった。
同人誌は入れない個人レギュレーションではあったけど、まあ雰囲気的にはアリっしょという気持ちで。
いしいひさいち先生のROCAのカバー表3のセットリスト、アルファベット表記のはだいたいファドの曲っぽいけど、日本語表記の曲はなんかよくわからんと思ったら、GARNET CROWの歌詞の一部の抜き出しで曲名じゃないという凄いひねくれた仕掛けがあって大笑いしてる。(おそらく全部では無かったですが)
— ken-sya (@ken_sya) 2022年8月11日
それこそ同人なので何をしても良いのだが、ここら辺の手付きも(ガーネットクロウがnmmn消費されていた経緯も踏まえて)メチャクチャすげえことをしなさる…(解説ツイートを拝借)。
『綺譚花物語』/星期一回収日 著,楊双子 原作,黒木夏兒 訳
ファンタジー色強い百合、家父長制色強い百合、現代のインターネット色強い百合、どれも良い。
今年読んだ台湾マンガだと『T子の一発旅行』も(どこまでが主観とフィクション入り混じってるのかわからない点も含めて)迫力があった。
『大邱の夜、ソウルの夜』/ソン・アラム 作 , 吉良佳奈江 訳
読んでいて息が詰まるマンガ。
生きづらさを抱えながらもいつの間にか憎むべき社会規範・イエに組み込まれていく女、そんな人生のステージを友達よりも先に通り過ぎていることへの自負のような気持ちを抱く女。しょうもなく、同時にやり切れない気持ちにもなるぜ……… pic.twitter.com/an3r2FqdYj
— 寸々 (@kopi2ruwak) 2022年2月12日
かと思えば、お互いの人生が進んでいく内に離れたりしても、この先また近寄っていくことを確信しているシスターフッドの描き方が緻密。大邱の夜、ソウルの夜、女女の描き方が超〜良いです pic.twitter.com/kQwIw4Om4d
— 寸々 (@kopi2ruwak) 2022年2月12日
『大邱の夜、ソウルの夜』同情と嫉妬が混ざり合いながらも確実に純粋な愛がある友情。クソ女と言いあえる女と女。「何かを表現したい」女たちとインターネットの付き合い方がグサグサに胸に刺さって呻いてしまった。かつて尖っていたブロガー、みたいな描写の解像度が苦しいほど高い。泣くよこんなの。 pic.twitter.com/OMzCDq7HEc
— 王谷晶 (@tori7810) 2022年2月8日
これも受け売りですが。インターネット性の高い描写もあり、本当に良いです。
『一級建築士矩子の設計思考』/鬼ノ仁
専門知識を浴びせられるやつが好きというのがある。この漫画は割と読者に優しめだけど。お仕事ものとしても読めるし、設計図がマンガという媒体に落とし込まれる表現そのものもオモロいし、バランスが良い。あと酒飲み描写ですよね。主人公が青森出身なだけあってBe Easyとか好きなやつが出てきて嬉しい。
題材的にもそのうち気付いたらひっそり深夜ドラマ化されてそう。
『ややこしい蜜柑たち』/雁須磨子
近年の雁須磨子全く読んで無かったけどめちゃ良かった。
ガンフィンガーポイントその①。
その②。
「引力」という言葉で女同士の関係性を語る手口がメジャーになっててウケる。
この二人の女の関係性が軸となって今後のお話も進んでいくと信じている。
『宇宙生物学者プラテス』/さらみ
去年読んだこれがすごい良かったので調べてみたら今は名義を変えて描いてた。
ちばてつや賞大賞獲ってるのに誰にも知られてないのか??
とにかく絵が良いジュブナイルSFなので好きに決まってる。
2022年、良い感じの女女関係性マンガを多く読めた!!