俺マン2015~本編~
本編(?)。レギュレーションとしては、今年1巻(または単巻として)刊行されたもの。5作とか10作に絞る、とか作品数の制限はなし。ちょっとした感想文が書けるくらい思い入れがあるやつを挙げるだけ挙げとけ。
ちなみに昨年はこんな感じでした。→#俺マン2014投票検索
『背筋をピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~(1)』横田卓馬
背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜 1 (ジャンプコミックス)
- 作者: 横田卓馬
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/11/04
- メディア: コミック
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ジャンプの競技ダンス漫画。「勝つ」ことを目的とせず、ひたすら「楽しむ」ことを描く本作は展開が遅くジャンプ向きではないし、おそらく支持層もおっさんだろう。
デフォルメされたちんちくりんな主人公ペアのキャラ造形を見ても、この漫画がいわゆる「かっこいい」ダンス漫画を目指しているわけではないことが分かる。わたりさんがね、とても良い子なんだ…
この漫画で白眉なのがつっちーの恋愛に関するトラウマをサラッと流していったところ。こんだけ展開遅いのにそんな序盤で物語のキーになりそうだったマイナス要素を克服していっちゃうか!っていう。ここで恋愛関係の話を精算してしまったからこの先の展開でそっちに(ラブコメっぽく)ストーリーが転ぶこともないのかな~とか。
あとはわたりさんがとても良い子ということに尽きる。2巻まで。
『アオアシ(1)』小林有吾
翻って、プロの世界に極限まで近い舞台を描いたアオアシ。どうやらJユースのサッカー漫画って他になかったらしい。
こちらはひたすら「上の世界に通じる技術をどうやって身につけるか」「どうすればプロになれるのか」を丁寧に描いてる。舞台が学校の部活動でなく、それでいて完全なプロの世界とも違う「Jユース」だからこそ、”仲間”とか”青春”が入る余地がない。
まあユースが舞台だからといって、青春や仲間がないわけではないけど、でもたぶんプロの世界に進むとか、その先(将来)をイヤでも意識させるつくりにはなるんだろうなあ。そういう意味では刹那主義のクライフイズムとは正反対だし、同じ誌上でも共存できそう
— すんすん (@kopiruwak) January 11, 2015
共存…できてるよね?(最近クライフイズム読んでないので自信がない)
3巻まで。実はコミックス買ってない。
『波よ聞いてくれ(1)』沙村広明
久しぶりに出た沙村広明の竹易てあし面全開のやつ。幻想ギネコクラシーも面白かったけど、今回はちゃんとした連載だし本気度が違うんじゃないかな。
波乱万丈アラサー女子の悲喜交々アッパー系ラジオパーソナリティ漫画。とまあ、あらすじは説明のしようがないし、する必要もない。
とにかく無駄なセリフをでっちあげるのが上手い。上手すぎるんだ。思いついたネタをキャラに喋らせるために口の立つ主人公を置いてるだけ。これ『ハルシオン・ランチ』のときもそうだったけど、好き勝手やりたいことができる「設定」を選んでるだけなんですね。最高。
沙村広明は代表作のむげにんが未履修なので実写版映画公開までには読破して「ああ、あれはいつもの三池でしょ?でもキムタクをキャスティングしたのは意外にもハマってたんじゃない?」等と古参顔してみたい。…いや、どうだろうか…?
『A子さんの恋人(1)』近藤聡乃
近藤聡乃初の長期連載はまさかの恋愛がテーマ。
こちらも29歳女子の恋愛なんだけど、よくある悲愴感や自虐っぽさを感じさせる”アラサー女子漫画”とは違い、軽やかに読めてしまう。人の性格って一言では表せないほどにめんどくさかったりする、というのが分かるようなキャラ造形が素晴らしい。
物語に終わりが訪れてほしくないなー、なんて久しぶりに感じた。
『ニューヨークで考え中』と合わせて読もう。
『百万畳ラビリンス(上・下)』たかみち
たかみち先生ってLOの表紙描いてるイメージしかなかったんだけど。ストーリー、キャラ、構成、どこを取っても完成度が高い。
『ビーンク&ロサ』模造クリスタル
今年イチの難解漫画。僕は多くの読者がそうであるように、あとがきのおまけマンガにすべてが集約されている、みたいなつまらない読み方しかできなかったんですけど。
もうちょっと長めに書きたいから読み返す時間をくれ…
『あなたの世界で終わりたい』『あの子に優しい世界がいい』あおのなち
これはふたつ一緒に取り上げたい。
売野機子、田中相、有永イネあたりのティア上がり女性作家と同じ文脈で語れそう。
『サマーブロンド』エイドリアン・トミネ
今年唯一買った海外漫画。表紙買い(表紙が特別良かったというわけでもないが)。
『リプライズ』佐藤明機
可愛い。
『町田くんの世界(1)』安藤ゆき
みんな町田くんが好き。
後半は追って文章を増やします。
μ’sの紅白見てたら終わらなかったんだよ。